注目高まる 定期借家契約

注目高まる 定期借家契約 2012-12-18T05:22:33+00:00

[ribbon]Topics:定期借家契約について[/ribbon]

さて、更新料問題の最高裁判決もいよいよ来週に迫ってきましたが、今回のレポートでは、判決がいずれの結果になるとしても、その重要性がますます高まると言われている「定期借家契約」について触れたいと思います。

注目が高まる 定期借家契約

定期借家契約に関するセミナーや雑誌記事などが多く目につくようになりました。
そもそも定期借家契約とは平成12年3月施行されました。定期借家契約施行前の賃貸借契約では、正当事由(貸主がその建物を自己使用する理由など)が存在しない限り、大家さんからの更新拒絶がしにくい契約であったが、定期借家契約では、契約で定めた期間の満了により、更新されることなく確定的に契約が終了するのが「定期借家契約」です。

■特徴をまとめると、
(1)契約で定めた期間の満了により、確実に賃貸借契約が終了する。
 募集の際大家さんが一定の賃貸借期間(1年未満の契約も可能)を定め、一般の賃貸契約とは異なり契約期間満了によって契約が終了し、退去(解約)することになります。
(貸主より契約期間満了日の6ヶ月~1年の期間において借主に対して満了の通知を行うものとする。)
(2)双方合意による再契約をする事でそのまま住み続けることは可能。
 定期借家契約には、更新はありません。そのまま住み続ける場合、大家さん・契約者の合意の元で敷金・礼金・仲介手数料など支払い、再契約する事で可能となります。大家さんは当然、立ち退き料と類するものを支払うことなく入居者に対し退去してもらうよう要求できます。
(契約内容により例外も可)
(3)基本的に契約期間内の途中解約はできない。
 借りた側は、いったん契約したら期間中は必ず借り続けなければならないということが前提になっているので、期間内の途中解約は原則不可能となります。 居住用建物で床面積が200㎡未満のものは、転勤、療養、親族の介護などのやむを得ない事情により、生活の本拠として使用することが困難になったときは、契約を中途で解除の申入れをすることができるとされています。
(4)一般の賃貸物件より敷金・礼金・賃料など安く設定されて場合が多い。
 オーナーさんの事情(転勤・建替え取り壊しなど)・経営方針から、契約期間を決められているので、一般の賃貸物件よりも条件「期間的条件の自由が効かない」と考える借主も多いと予測されますので、周囲の相場よりも安く貸し出すケースが多い。

[ribbon]定期借家契約でのオーナー・入居者のメリットは?[/ribbon]

定期借家契約の最大のメリットは、不良入居者がいた場合に、契約期間が満了したときに入居者との賃貸借契約を解消できる点にあります。つまり、オーナーにとっては有効な契約であるということです。
定期借家契約とは、期間の満了によって更新されることなく賃貸借契約が終了する借家契約のことです。目的物を建物とする期間の定めのある賃貸借契約という点では普通借家契約とは共通します。普通借家契約との内容面における大きな相違点は以下のとおりです。

(1) 正当事由制度(借地借家法 28 条)がない
普通借家契約においては、期間の満了に伴って更新拒絶されても、契約を終了させるにもっともな理由(正当事由)がない限り、契約は更新・継続されます。しかし、定期借家契約においては、正当事由がなくとも、期間が満了すれば契約は終了します。

(2) 更新がなされない(借地借家法 38 条 1 項)
(1)を裏側から説明することになりますが、普通借家契約には、法律または合意による更新が可能ですが、定期借家契約は、期間が満了すれば契約は終了し、更新はなされません。
このように、オーナーにとっては不良入居者を簡単に退去させることができるのが最大のメリットです。一方、入居者にとっても同じマンションの中に、トラブルを起こすような人が継続して入居することはないということ(不良入居者は再契約できないため)から、マンション全体の環境が良くなるというメリットがあります。

[ribbon]オーナー様にとって定期借家契約を賃貸経営の戦略として利用する[/ribbon]

借家人の属性に振り回されてしまう普通借家契約を用いるよりも、期日とルールで契約をコントロールできる定期借家契約を用いたほうがより堅実な「経営」を行なえることは明らかです。オーナー様にとって賃貸経営上の大きなリスクは不良借家人の発生や滞納問題です。
定期借家契約はこのリスクを最小化し、さらに再契約型の定期借家権は、優良な入居者とのみ再契約を繰り返すことで、長期間入居してもらえる、という優良顧客の囲い込み対策が可能です。こうしたメリットを持つ定期借家契約は今後ますます、賃貸経営における注目が高まっていくでしょう。