更新料問題 裁判 判決迫る

更新料問題 裁判 判決迫る 2012-12-26T11:32:05+00:00

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要注目!更新料問題 裁判 最高裁判決迫る

賃貸住宅の更新料が無効かどうかが争われた3件の訴訟の上告審が最高裁第2小法廷(古田佑紀裁判長)で6月10日に行われ、原告と被告双方の意見を聞く最終弁論を行い結審した。判決は7月15日の予定。高裁段階では無効が2件、有効1件と判断が割れており、最高裁が3件まとめて最終結論(統一的判断)を出すと見られる。無効とした2件の2審大阪高裁判決は、更新料について、「何の対価に当たるかが不明確で、支払い義務はない」などと判断。一方、有効とした1件の2審大阪高裁判決は「更新料は礼金と同様、入居者としての地位を得る対価の追加分に当たり、適正額なら入居者の一方的な不利益とはいえない」と指摘した。
 更新料が、消費者の利益を一方的に害する契約条項を無効とした消費者契約法に違反するかが争点となっている。借り手側は、賃貸住宅では契約終了後も住み続けることが権利として保障されており、金銭負担を求める家主側の対応は違法だと主張。家主側は、更新料は契約書に明記され、内容も説明していると主張。家賃を安くする側面もあり、借り手に一方的に不利とは言えないと主張した。
 全国の不動産オーナー注目の裁判がいよいよ7月15日に判決と決まった。更新料が徴収されている賃貸住宅は、首都圏や関西を中心に100万件以上あると言われる。また、現在約30件以上の更新料訴訟が地方裁判所・高等裁判所・最高裁判所で争われている。個別訴訟だけでなく、平成21年11月30日には集団訴訟も提起されるに至っている。
平成22年9月6日、平成22年10月29日には、更新料条項の差止めを求める消費者団体による団体訴訟が提起されている。今回の判決はこれらの係争中の訴訟にも大きな影響を与える。

[ribbon]Topics:更新料問題 借主側の主張の要点[/ribbon]

更新料問題 借主側の主張の要点

更新料無効の根拠は、民法等で定められたルールよりも、消費者に不利なもので、消費者の利益を一方的に害する特約は仮に合意があっても無効とする消費者契約法10条に基づいています。平成20年1月30日、京都地方裁判所判決で借主全面勝訴となった裁判における原告側(京都市の男性)の弁論要旨は以下です。
・更新料という概念は、法律にはなく賃貸借契約の実務の中で発生したものにすぎない。つまり法的性格を含んでいるものではない。
・そもそも更新料は、賃料を増額するための脱法的な手段だったもので、賃借人に支払う義務はなく「民法90条、消費者契約法10条に違反する」。
・更新料がスタートした経緯は定かではないが、昭和30年ごろの高度成長期に地価が高騰し始め、それに反映しきれなかった賃料の値上げ分を更新料という名目で金銭授受を行ったのではないか。そのようなあいまいな定義でスタートした更新料は、貸主にとってのみ有利に働くものである。
・公的住宅では更新料をとっていないし、国土交通省が推奨する賃貸借標準契約書でも借主が更新料を取得する旨は書かれていない。貸主と借主の力関係や間に不動産管理会社が入ることによって、借主に更新料を請求しやすい状況になっているのではないか、との意見も述べられている。
■注釈 消費者契約法10条:(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)民法、商法その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し、消費者の権利を制限し、又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは無効とする。

[ribbon]更新料訴訟 裁判一覧(主なもの)[/ribbon]

更新料訴訟 裁判一覧(主なもの)

過去の更新料訴訟の一覧。現在約30件以上の更新料訴訟が地方裁判所・高等裁判所・最高裁判所で争われています。

訴訟

判決日

裁判所

判決内容

H20年1月30日 京都地裁判決 更新料有効
H21年3月27日 大津地裁判決 更新料有効
H21年7月23日 京都地裁判決 更新料無効
H21年8月27日 ★大阪高裁判決(上告中) 控訴審 更新料無効
H21年9月25日 京都地裁判決 3件同時言渡し 更新料無効
H21年10月29日 ★大阪高裁判決(上告中) 控訴審 更新料有効
H22年2月24日 ★大阪高裁判決(上告中) 更新料無効
H22年5月27日 ★大阪高裁判決(上告せず) 更新料無効
H22年10月29日 京都地裁判決 更新料有効
H23年7月15日(予定) 最高裁判決見込 上告審