リーシング報告,入居者募集報告を賃貸経営に活用しよう(1)

リーシング報告,入居者募集報告を賃貸経営に活用しよう(1) 2012-12-17T17:14:21+00:00

[ribbon]リーシング報告,入居者募集報告を賃貸経営に活用しよう(1) [/ribbon]

賃貸オーナーへのリーシング報告(業務処理状況報告)って義務なの??

売買の媒介の契約において、『 宅建業法34条の2 』 では、専任媒介契約を結んだ宅建業者は、依頼された取引の進み具合 ( =業務処理状況 ) を、2週間に1回以上、依頼者に報告する必要があります。 しかし、一般媒介契約の場合は、報告義務がありません。 また、『 宅建業法34条の2 』 は、賃貸借の媒介契約では、適用外となります。
つまり、現行法の上では、賃貸オーナーへのリーシング報告(業務処理状況報告)は義務ではないのです。
これって意外ですね。なぜなら、物件を購入し、賃貸経営を行う賃貸オーナーにとって最大の関心事は入居者の募集状況だからです。せっかく想定利回りが高く、投資パフォーマンスを見込んでいても、1カ月、2カ月と空室が続くだけであっという間に稼働率が低下し、1%近い純益低下になってしまうことも珍しくありません。10室を所有している人で、1年に 2回入退去があり、これを10年続けたら、空室状況の制御、がいかに賃貸経営の鍵を握るかご理解いただけると思います。本来、リーシング状況(業務処理状況)、広告掲載レスポンス数、内見申込数、内見者コメントなどはオーナーにとっても賃貸経営のパフォーマンスを左右する重要情報なのです。したがって、多くの賃貸管理会社は文書・口頭に関わらず、何らかのリーシング報告(入居者募集状況報告)を行っています。ただ、業法・規制がなく、あくまで任意なのでその内容はバラバラというのが実態です。

[ribbon]国交省「住宅の標準賃貸借代理契約書・貸主用」の紹介[/ribbon]

ここでは参考までに国土交通省の雛型(成約に向けての積極的努力義務=リーシング報告)を紹介しましょう。

国土交通省がまとめている「住宅の標準賃貸借代理契約書・貸主用」によりますと賃貸オーナーに対してもリーシング報告(業務処理状況報告)義務を定めています。あくまで宅建業法での定めがないだけですので、賃貸オーナーが賃貸経営についてより関心を高めるにはもう一度、管理会社との個別の契約についてご自分で確認されるのがよいでしょう。
住宅の標準賃貸借代理契約書(貸主用)
甲:依頼者(賃貸オーナー)、乙:宅地建物取引業者
(成約に向けての積極的努力義務)
第1条 乙は、次の事項を履行する義務を負います。
 一 甲に対して、2週間に1回以上業務の処理状況を報告すること。
 二 別表(2)ロに記載する方法により、広く賃貸借契約の相手方を探索し、契約の成立に向けて積極的に努力すること。
 (賃貸借条件に関する意見の根拠の明示)
第2条 乙は、頭書(2)に記載する賃貸借条件の決定に際し、甲に、その条件に関する意見を述べるときは、根拠を示して説明しなければなりません。
 (賃貸借条件の変更の助言等)
第3条 乙は、賃貸借条件が地価や物価の変動その他事情の変更によって不適当と認められるに至ったときは、甲に対して、賃貸借条件の変更について根拠を示して助言します。
2 甲は、賃貸借条件を変更しようとするときは、乙にその旨を協議しなければなりません。

[ribbon]リーシング状況(入居者募集状況)は貴重なマーケティングデータ[/ribbon]

賃貸オーナー自身もリーシング状況(入居者募集状況)を定期的に業者に確認をしてみる

リーシング状況(入居者募集状況)は貴重なマーケティングデータです。
一般企業が新商品やサービスを開発したり、新たなチャネルに投入するにあたって、戦略的なマーケティングを立案するとの同様に、賃貸経営において、リーシング状況(入居者募集状況)は貴重なマーケティングデータです。成功するオーナーとして、必ず抑えておくべきポイントです。
報告内容の量や質は、管理会社ごとに異なりますが、オーナー自身が質問したり、問合せすれば、レポートに記載していない内容も教えてくれることが多いと思います。今後の賃貸経営の発展のためにも、ここは積極的に管理会社にアプローチしてみましょう。
〇リーシング状況(入居者募集状況)を把握するメリット
 ・ 市況の流れを知ることができる
 ・ 物件閲覧数や内見の回数により、募集をした設定家賃が適しているものなのか?
    不適なのかを検討することもできる
 ・ 物件閲覧数や内見状況を知ることで、オーナーがしっかりと現状を認識でき、
    ⇒ そして、家賃を下げることもなく、
    ⇒ 収支が悪くなることもない
    という良い循環を作ることができる
 ・ すばやく商機をつかみ、チャンスを失わずにすむ
リーシング報告というマーケティングデータは入居者確定前の大事な予兆です。
その予兆をしっかり管理し、賃貸経営を発展させましょう。

[ribbon]賃貸オーナーはマーケットボイス(内見コメント)に真摯に聞くべし[/ribbon]

賃貸オーナーはマーケットボイス(内見後のコメント)に真摯に聞くべし

内見者コメントは賃貸経営のためのマーケットボイスです。こちらの詳細は次回レポート「リーシング報告(業務処理状況報告),入居者募集報告を賃貸経営に活用しよう(2)」にて紹介します。